縫製工場へ依頼方法・流れ、縫製工場の選び方│AGLUCA
アパレル初心者の個人・小規模事業者の方向けに縫製工場に服作りの依頼・相談をする方法や流れ、縫製工場に伝えつべき情報をご紹介します。
また縫製工場を選ぶポイントもお伝えします。
縫製工場の選び方(確認する3つのポイント)
縫製工場を選ぶ際のポイント・確認すべき点をご紹介します。
結論
ご自身が作りたい服を縫製する事ができる工場なのか?を事前にWEBサイトをよく確認する事が重要です。
【ポイント1】縫製できるアイテムについて確認
縫製工場によって特定のアイテム(ジャケット、パンツ、カットソーなど)特化している場合があります。理由はアイテムの限定する事で効率的に縫製する事ができるからです。
従ってご自身で作りたい服をそもそも縫製できない工場の可能性もある為、WEBサイトのサービス紹介ページ、よくある質問ページなどチェックする必要があります。
【ポイント2】縫製できる生地について確認
上記の通り縫製アイテムを絞って経営している縫製工場があるのと同様に特定の生地に特化している縫製工場も存在します。例えば薄物(薄手の生地)、デニムなどです。生地の厚さによってミシン及び針の調整をする必要があります。工業用ミシンの調整は大変複雑で専門のミシン屋に都度依頼をして設定を変更頂く場合が多いです。また同じアイテムでも生地が異なると縫製のコツ、縫い方が変わります。
ですから、ご自身の服で使用する生地を予め決めておかないとアイテム的には縫製できるが、生地の厚みの兼ね合いで縫製ができない場合もあります。
【ポイント3】生地の用意/パターン/仕様書について確認
縫製工場によっては縫製業務だけに特化している場合もあります。生地や資材の仕入れ、パターン(型紙)、仕様書作成ができない工場も多数存在します。※パタンナーが在籍してない縫製工場のほうが多い印象。
つまり自分で生地・資材、パターン、縫製仕様書もすべて揃える必要があるか、ないかも確認しておく必要があります。
縫製工場に依頼・相談する際に伝えるべき情報
縫製工場にはどのような情報を伝えたら良い?
1,生地・副資材(ボタンやファスナーなど)はだれが用意するのか?
前述の通り生地の仕入れなど対応しない縫製工場もある為、事前に自分用意するか、仕入れを依頼したいかを決めたり確認する必要があります。
尚、生地は仮に「白の綿素材」でもポリエステルなど混合割合、色味など膨大に種類があります。生地のスワッチ(見本)を取得する数や頻度が増えたり、どのような生地を選ぶか相談する時間・頻度が増えると工場の負担が増えるので、場合によって本当は仕入れる事が敬遠される事もあります。
糸(ステッチ)の種類・色も膨大で服作りが初めての場合は生地選び、糸選びだけで数ヶ月悩む方もいます。生地・糸選びは当然アイテム毎に必要です。
ですから予めユザワヤ、 オカダヤなどの手芸店、日暮里の繊維街で生地や糸の種類の候補を3つ程度に絞っておくことオススメします。またある程度候補をしぼっている旨を縫製工場に伝えておくと、快く縫製や仕入れを対応してもらえる確率が高くなります。
※上記手芸店などで候補となる生地を十数センチ角で購入しておき、工場に持参・郵送すると大変スムーズです。
2,パターン(型紙)、縫製仕様書はだれが用意するのか?
パターンと縫製仕様書を自社で作成できない工場もある為、 自分で用意する予定か工場に依頼したいかを明確に伝える必要があります。
パターン(型紙)と縫製仕様書は基本セットで用意されるのがアパレル業界では通例です。
生地・糸選びも初めての服作りでは時間がかかりますが、それ以上に時間がかかるのがパターン(型紙)作りです。パターン(型紙)は服の設計図です。デザインだけでなく、着ごごち、シルエット、その服がもつニュアンスはパターンが左右します。そのパターンは生地を予め決めて置くと、かなり精度・完成度が上がります。生地によってプレス(アイロン)や縫製時に縮んだり、伸びたりが大変よく発生する為、生地を決定した上で生地の縮尺を予め想定しパターンをつくる必要があります。
生地の縮尺まで考慮できるかどうか?がパタンナーの実力が試されるところです。それもありパターンと縫製仕様書はセットで同じパタンナーに作成してもらうと、最終の服の仕上がり変わります。
このようよにパターン作りはアパレルのプロ同士がやり取りをしても時間がかかるのに、初めての服作りだと なおのこと時間がかかります。なので初めての服作りは自宅から通える距離にプロのパタンナーを見つけて、生地・パターン・縫製仕様書を用意した上で縫製工場に依頼をすると、敬遠される事なく服作りを受けてくれやすくなります。
3,ブランドネーム、品質表示はだれが用意するのか?
サンプル(試作品)には必要ありませんが、量産=お客様に提供する商品には品質表示をつける事は必須です。ご自身で専門の会社を見つけ、個別に作成し縫製工場に支給するか。それともブランドネーム、品質表示の制作も含めて縫製工場に依頼するか、予め情報を伝えておくとスムーズです。
4,刺繍やプリントの有無について
縫製ができる!と刺繍は別物です。つかう機材が異なる為、刺繍ができるか確認する必要があります。同様にプリント(ロゴやグラフィックなど)も対応できるか確認する必要があります。多くは自社で対応できなくとも、提携企業があるので、刺繍やプリントも一括で依頼できる可能性もあります。一方で完成した商品に対しご自身で刺繍会社、プリント会社を見つけて対応してもらう。という選択肢もあります。
縫製工場への依頼の流れ
1,電話やメールで相談(上記の伝えるべき情報を記載する)
2,工場やWEBで打ち合わせをする
3,概算の見積もり確認
4,サンプル(試作品)を作成する
5,量産/最終納品